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代表​メッセージ

理事長
原子 裕志

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元々は陸別町役場に勤め、現在の介護保険法が確立される1年前に担当部署に配属、

行政の職員として現在の陸別町の介護保険事業を立ち上げ、礎を築いてきたのですが、

当時の陸別町には高齢者施設(特別養護老人ホーム)がひとつしかなく、待機者が

40~50人と悲惨な状態にありました。 

そんな状況下で担当として感じたことは、住み慣れた陸別町に受け入れる施設がない

という理由から、住み続けたいが離れなければいけないという厳しい現実だったのです。

 

もちろん、息子さんや娘さんが町外に移住していて、家族がある人はそちらで受け入れて

もらったり、家族の暮らす市町村の高齢者施設で暮らすことができるのですが、

それに該当しない高齢者はどこにも行くあてがなく、町外で空きのある施設を探して

入所してもらいます。

 

でも、そこは住んだ事もなければ、知り合いもいない、もしかしたら北海道は広いので風習や食べるものも違うかもしれません。

 

そんな縁もゆかりもない見知らぬ土地で最後の時を迎えなければいけないのです。 

これを自分の身に置き換えた時に「やっぱり最後は住み慣れた陸別で過ごしたい。」

そう強く思いました。 

 

そこで、役場を辞め、自分の資本で高齢者施設を陸別町に作り、そのような高齢者を少しでも減らしたいと思って設立したのが【りくべつエヌピーオー優愛館】でした。 

優愛館は高齢者施設の中でも認知症に特化したグループホームですが、認知症というのは

いきなり全てを忘れるのではなく徐々に記憶がなくなっていきます。

 

その過程で住み慣れた町に暮していれば、認知症の進行を遅らせることができますし、

さらに最後まで町の雰囲気、空気の中で過ごすことで、少しでも自分の様に思う人が

陸別で暮らせるのです。 
 

もちろん、グループホームは1ユニット9人で、今は2ユニット18人ですが、この18人が

陸別に留まることで人口の減少も僅かながら防ぐことができます。

 

また、そこに働く人や食べるものを生産する人、施設の設備を賄う人もいるので、町で色々な物が循環することが全て陸別の活性化や町づくりにもなっているわけです。

 

そこに小さなコミニティが形成され、地産地消を優愛館が心掛けることで、自分が最後の時を過ごしたいと願う陸別町にとって貢献することも優愛館の使命だと思っています。

 

だからこそ、優愛館は営利法人ではなく、資本金は要らない代わりに地域の方が応援してくれなければ設立することのできないNPO法人という形で立ち上げました。

 

陸別に育てられ、陸別に何かできないかと考えた末のNPO法人設立ではありましたが、

自分も息子が大きくなり、妻と二人で喰っていければいいという考えもあったと思います。

 

ただ、やはり地域にたいして貢献することが我々の想いなのです。 

 

今は優愛館にも多くの新しい息吹が吹き込まれ、常務理事や管理者の尽力もあり、

陸別町出身ではないスタッフも多く、近隣の都市での中途採用や道内の専門学校、

大学卒業を経て、新卒で優愛館に勤める若者も増えました。

 

自分も老いていく中で、今後はさらに陸別町に足りない福祉サービスの部分を補うために

陸別町と共にミニデイサービス(週3回の通所介護)を運営したり、

在宅ケア(生活支援、訪問サービス)や近隣の都市部に通院しなければいけない

高齢者の移送サービスを展開しようと考えています。

 

それらを整備することで、都心部にある包括的なケアができる体制を陸別町でも受けられる

ようにすることが我々と行政の急務でしょう。 

 

福祉の仕事に携わっていると利用者様を中心に考えているようで、実は自分を中心に考えて

しまうことがありますが、町づくりと同様に優愛館では相手の立場に立って、

もしくはペースに合わせて親切の押し売りをせず、家で過ごすような空間を提供することを

心掛けています。

 

そのために都心部の事業所にも負けないくらいの研修制度や待遇、また長い付き合いを

するための優愛館ならではの制度もあるので、ハローワークの募集要項やホームページを

見て、優愛館で働きたいと思う人は気軽に問い合わせてください。 

私のモットーである長いお付き合いをするためには、正社員、パートを問わず、

労働条件や労働環境、福利厚生を整えることで私も皆にどうしたら優愛館が皆のことを

大事に思っているのかを伝えたいです。

 

また、そのようなことで家族の一員のような感覚を持ってもらいチームワークを

大切にしています。 

 

今は昔ほどではありませんが、スタッフをカラオケ付きの我が家へ招き、趣味の料理を

食卓へ広げて飲み会をしたり、家庭菜園で取れた野菜を振る舞ったり、蕎麦打ちという趣味もあるのでグループホームで蕎麦を打って利用者様と一緒に食べたりと本当に

大きな家族という感覚です。

 

これからも優愛館という家に家族が増えて、どんどん賑やかになれば嬉しいですね。 

 

陸別は北海道で一番寒いことでも有名ですが、人々の気持ちはとても温かく親切。

 

寒暖の差も大きいことから野菜も美味しく、近くに北見や帯広などの都市もあるので

不自由なこともありません。

 

これから優愛館に就職を希望される人財と共に地域の特性を活かし、保険内、保険外を

問わず、もっと多くの陸別町に住み続けたいという高齢者の方々のケアに邁進することで、

地域に貢献したいと思っておりますので、陸別という町の福祉を一緒に想像いたしましょう。 

多くの家族をお待ちしております。

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